「憧れのマイホーム」「家賃を払い続けるなら買ったほうがいい」という考え方は昔からありますが、今では賃貸のメリットが見直されるようになっています。賃貸のメリットのひとつは初期費用が安いことです。マイホームの購入の際の初期費用は、物件にもよりますが住宅価格の3%~10%と言われています。4000万円の新築マンションを購入した場合、少なく見積もっても120万円、場合によっては400万円くらいかかるということが分ります。
賃貸の場合の初期費用は敷金と礼金のみです。家賃12万円のマンションを借りるとして、敷金が家賃の1か月分、礼金が家賃の2か月分と設定しても、かかる初期費用は36万円です。初期費用が安く済む賃貸の場合、家族構成の変化や転勤などがあっても気軽に引っ越しができるというメリットがあります。
賃貸の場合、管理費や共益費を毎月払わなければなりません。これらの費用は修繕などに使われることになります。賃貸の維持費の方がマイホームの維持費よりも安い傾向にあると言われています。賃貸住宅の維持費は一般的に家賃の5%~10%くらいだとされていますが、家賃12万円のマンションの場合は6千円~1万2千円といことになります。
マイホームの場合は、国土交通省による「平成30年度マンション総合調査の概要」によると管理費の平均が月々10,862 円、修繕積立金が月々12,268 円だということで、合計すると約2万3千円くらいかかることが分ります。一戸建ての場合はこれに当てはまりませんが、修繕やリフォームの費用を前もって用意しておく必要がありますし、年数が経てば修繕費は高くなります。